自転車の過失割合
ADR専門分野
行政書士会の研修会に参加しました。ADRセンターでは、認証されたら、まず、4つの分野の調停による紛争解決を扱うことになっています。その1つが、自転車に関する紛争なので、専門分野としての研修が行われたのです。講師は、弁護士で、自分の体験を含めて丁寧に説明してくれました。13:30~18:30の講義でしたが、面白かったので、居眠りする暇もありませんでした。自転車の問題については、弁護士会でも注目しているようですが、自動車と違って、類型化が難しく、判例も少ないので、対応が進んでいないということでした。
自転車対自転車、自転車対歩行者の判例について、講師が用意してくれた28事例を見ていきました。自転車は、軽車両ということが、道交法で規定されています。ですから、自転車と自転車の場合は、自動車事故に準ずるとも考えられます。しかし、自転車と自動車には、免許のあるなし、自転車の動きの機敏さ、自賠責保険のあるなしなどのさまざまな違いがあります。そうすると、まったく同じようには考えられないので、よけいに判断が難しくなるのです。意識している人は少ないはずですが、人は右、車は左という対面通行ルールは、事故があると、判断の基準になります。歩行者が突然に飛び出すという事故でも、歩道では、ほとんど自転車の責任になるようです。
自転車事故があったら、なるべく早く警察に届けて、 事故証明を取らなければなりません。自転車の場合には、本当に事故があったのかどうかがはっきりしないことがあるからです。たとえば、目撃者がいなかったりしたら、被害者が実際に事故があったという事実を立証しなくてはならないのです。たとえ、診断書などがあっても、それで事故があったという証明にはなりません。自転車事故でも、警察は、人身事故として処理してくれます。
傘をさしていたり、携帯電話をしていたりして、片手運転をしていると、「種々な事態につき対応できない危険な走行方法であった」として、100%自転車の過失という判例があります。特に、携帯で話しているときは、意識水準が下がりますから、注意力も散漫になり、とても危険なのです。
自転車による追突事故は、自転車は無音ですから、前を向いている歩行者には避けようがありません。しかし、正面衝突は、歩行者にも前方注意義務がありますから、危険を感じたら回避しなければならないはずです。面白いのは、自転車と自転車、自転車と歩行者、どちらの場合も、お互いが意識して避けないで衝突したという事故が増えていることです。判例では、なぜかよくjわかりませんが、原告自転車の後方に歩行者を発見した被告自転車が一時停止すべきであったとして、被告自転車に過失を6割にしているような事例もあります。
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