トロフィ・ワイフ
アメリカの話?
夫婦2人力を合わせて家庭を築いてきて、何もかもうまくゆくと思っていたときに、ある日突然に、夫が他に愛する女性ができたので離婚をしたいときりだします。この場合、夫が何か理不尽なことをしていれば攻撃もできますが、さもない場合は、できる限り合理的に話し合い、後は、夫は夫の人生を生きるのに対し、妻は妻の人生をしっかりと生きますから、ということで、きれいに別れるしかありません。その際の若いチャーミングな新しい夫人を、アメリカでは、トロフィ・ワイフというのだそうです。
日本だったら、夫の方に、恩知らずとか、わがまま勝手などと非難が集まるかもしれませんが、アメリカでは、そんなことはないようです。もしも、この別れた女性が、夫を恨んだり嘆いたりすると、周囲の人から彼女は自立性のない弱い女性とみなされてしまいます。そこで、女性は、こんなことで私はへこたれはしない、自分の人生をしっかり生きてゆくのだ、という姿を他人に見せねばなりません。一方、トロフィ・ワイフを獲得した男性のその後は、必ずしも幸福とは限らないようです。お互いに愛し合って結婚したのですが、年齢差が相当にありますし、数年経つと、愛が変化して、それほど幸福が長続きしないとのことです。
持ちたいけれども、実際に持つと困るものは、セカンドハウスとセカンドワイフといわれています。どちらも持ったことがないので、よくわかりませんが、やり直すチャンスがあるので、困ってもセカンドワイフの方が日本では現実的かもしれません。トロフィ・ワイフのように、熱烈な恋愛によって結婚したのに、しばらくすると熱が冷めてしまうのです。激しい恋愛感情は、長続きしなかったり、もろさを露呈したりすることがとても多いのです。
夫は、もっと妻を大切にしなければならないとか、愛し合っている者が夫婦になるべきであって、日本のような見合い結婚は駄目だとか聞いてきました。しかし、ともにお茶を飲んだり、お喋りをしたりするというような日常行為のなかで積み重ねられた愛は、激しくはなくても、深くて強いものです。人間の感情には、激しさと深さとがあります。目に見える行動として、他人にもよくわかる激しさよりも、あまりわかる行動とは結びつかない深さの方が切っても切れないという強さがあるのです。
もっとも、日本でも、定年後の離婚や老人ホームでの恋愛などが特別なことではなくなっています。平均しても80歳以上まで生きるのですから、相思相愛の関係で結ばれると幸福になる、という固定概念を冷静に見直すことも必要かもしれません。
”<大人の友情>から引用しました”
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